ブログ初 プチハムラの御紹介
今回の患者様は40代の男性の方です。
目の下のクマと言っていいのかどうか、
普通にしていると目立たないのに
笑うと目の下が膨らみ過ぎるのがお悩みでした。
いわゆる下眼瞼脱脂(眼窩脂肪をとる手術)だけを行うと
真顔で目の下が膨らんでいるわけではないので
くぼみが目立ってしまい老けた感じになってしまう恐れがありました。
そこで、脱脂はするけれど、
その脂肪を再利用してもう少し下方(頬と瞼の境目あたり)に移植する手術を計画しました。
この方法をベリテクリニックの福田先生がプチハムラと命名されたので、
私もそれにならって、プチハムラ法と呼ぶことにしました。
ちなみに本人が意図せず、日本でかなり有名になった
アメリカの美容外科医ハムラ先生ですが、
今年の秋にお亡くなりになったそうで、
ご冥福をお祈りしたいと思います。
ところで、なぜハムラ法でも裏ハムラ法でもなく、プチハムラが良いと思ったのか
これを機会に解説したいと思います。
今回は色調のことはおいといて、ふくらみとくぼみに絞って解説します。
まずは目の下にクマがある人・ない人の
目の下の断面図をご覧ください

年齢ととともにでてくる場合、
眼輪筋や皮膚の弾力がなくなってきたり、
眼窩脂肪の固定が緩んできたりすると
涙袋の下にふくらみ(目袋といいます)が出現します。
また、眼球が入っている骨(眼窩)から頬の前面の骨に切り替わるところ
(目の下を指で触ると触れる骨の先端部分)
に靭帯があるのですが、
そこは皮膚が引き込まれているので相対的にくぼみが生じ
その下の頬の脂肪が下垂するとさらにくぼみが目立つといった具合になります。
また、老化と関係なく生まれつき眼窩脂肪が多い場合、
中学生・高校生ぐらいから目の下の膨らみを気にされているようです。
どちらにせよ、眼窩脂肪(目袋)が膨らんでいる方に
裏ハムラとプチハムラを行った場合、
術後の状態はどうなっているのか、
次のシェーマをご覧ください。⇓

裏ハムラ法は眼窩脂肪を切除しないでつながったまま、
下の方(靭帯のあるくぼみの部分)に縫合して移動させる手術で、
脂肪再配置などとも呼ばれる術式ですが、
・くぼみとふくらみを均一化する手術なので下眼瞼が平坦になりやすいこと
・眼球の裏の眼窩脂肪とつながったまま脂肪を移動させるので移動できる範囲に制限があること
・下まぶたが下に引っ張られて術後に下三白眼(アッカンベー)の状態になりやすいこと
・柔らかい脂肪を縫合するので、縫合が外れることがある(再発がある)こと
などがあり、
だったら、脱脂だけした方がよいよねーというドクターもいらっしゃいます。
その一方で裏ハムラが最高難度でもっともすぐれた術式だと
主張しているドクターもいらっしゃいます。
実際は、
脱脂だけするとくぼみが気になる方がかならずいますし、
裏ハムラをするとなにかすっきりしない方が必ずいます。
その間を埋める術式としてプチハムラのご提案です。
プチハムラは涙袋の下をくぼませつつ、
その下の靭帯の部分に脂肪を移植してくぼみを改善する術式になります。
・脂肪一度切り離して移植するので眼球の下に後戻りすることがないし、
・目の下が平坦になりにくく、Ogee カーブを作りやすい(涙袋が作りやすい)
・下眼瞼が下に引っ張られる心配がない
などが利点として挙げられます。
ただ、この方法でも脂肪が足りない場合があり、
後で脂肪注入を行ったり、
最初から脱脂+脂肪注入/ プチハムラ+脂肪注入
を行うこともあります。
それでは、症例に移りたいと思います。
まず術前の状態です。↓

真顔の正面では目袋は目立たず、
真顔の斜めで、ほんの少し目袋が出ているかなと言った状態ですが、
笑った時は急に目袋が飛び出てます。
そのため、袋に入っている眼窩脂肪を取り除き、
その脂肪を下まぶたと頬の境界あたりに移植する
プチハムラを行いました。
術直後の状態です。⇓

7か月後の結果をご覧ください。⇓

眼窩脂肪を除去しましたが、真顔でのくぼみはほとんど生じていないですね。
右斜めの状態です。⇓

目袋の部分が少しだけくぼんだ印象です。
左斜めの状態です。⇓

こちらも少しだけあった目袋がなくなり、涙袋が出現しました。。
肝心の笑った状態です。⇓

目袋が目立たなくなりました。
そして、涙袋の形がきれいになっているのがわかります。
- 料金(税込):経結膜遊離脂肪移動術(プチハムラ法) 440,000円
- リスク:腫れ、内出血、血腫、感染、左右差、一時的に感覚が鈍くなる、目の下の膨らみが残る、治療効果が思ったほど得られない、まぶたのゴロゴロ感、手術中の目の表面の損傷、移動させた脂肪が移動する可能性
久々に私が分担執筆した美容外科の専門書が刊行されました
本を書くのはかなりの労力を要するのでしばらくやっていなかったのですが、
久しぶりに依頼があり、フェイスリフトのパートを担当させて頂きました。
最近、
”美容外科医を選ぶのに、ペッパーズを書いているドクターがよいらしいというのを
YOUTUBEで誰かが言っていたので、探して来ました。” と患者様に言われました。
確かに、執筆するのにかなりの専門書や論文に目を通して書くので
より、自分の知識が整理されていますし、
そのようなドクターは医療に関して向上心があるなと思います。

執筆した本は1冊もらえるので、
他のドクターの方法も学べます。
より良い治療を学んだり、開発したりして
これからもみなさまに貢献できればうれしいですね。







