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ヒアルロン酸注入による輪郭形成 ~注射だけで輪郭は整えられるの?~

ヒアルロン酸注入による輪郭形成とリフトアップ

  みなさんは大切にしているものはありますか?。自分の家族、健康、身体、趣味、仕事、友人、ペットなど大切なものがあるからこそ人生辛いことがあっても踏ん張って、丁寧に生きていけるし、社会と関わって自分の居場所を見つけることができるのではないかと思います。

 先日京都アニメーションで放火による事件がありましたよね。あまりにもの痛ましさに胸が張り裂けそうになりました。自分自身も学生の時にやけどで入院したことがありますし、それがきっかけの一つとなり形成外科医になり、熱傷の治療にも関わってきただけに広範熱傷の辛さは半端ではないことは身に染みています。被害に遭われ命を落とされた方には心からお悔やみ申し上げたいと思います。入院加療中の方には一日も早い回復をお祈りいたします。

 犯人は犯行前に「失うものはないんだよ」といっていたそうです。失うものがない=大切にしているものがないということです。大切にしているものがない人はやけになって何をするか分からない恐ろしさがあります。無敵の人と言うそうですが、社会の中で増え続けている孤立が生んでいる可能性もあり、社会全体での対策が必要と感じます。

 さて、今回ご紹介させて頂く症例ですが、20代後半の方で、頬がすこしこけているのがコンプレックスということで来院されました。輪郭を整えるということで頬骨弓の下(頬の外側)と顎にヒアルロン酸を注入しました。

まず、初診時の写真をお見せします。↓ 

この患者様の場合はわずかではありますが、頬骨弓というほほの骨(赤矢印)が張り出しています。そのため、その下がくぼみ、雪だるま型の輪郭になっているのです。若い方がこの雪だるま型になっている場合は、もともとの骨格に起因することが多いのですが、中年以上の方は頬がやせてきて目立ってくるケースが多くみられます。

このケースでは頬骨弓の下にヒアルロン酸を注入することで、①輪郭を卵型に改善することができ、小顔にみえること、②頬の外側にボリュームができるとそれに引っ張られてほうれい線の下部や口角外側、マリオネットラインの改善がみられることがあります。今回実際に注入した部位は次のようになります↓。顎の形も少し整えています。

注入前と注入1週間後の写真を比較してみました。↓

どうですか? 輪郭が整い、顔が小さく見えますね。また、口角外側のハリ感も出ていると思います。ポイントは注入量をなるべく抑えながら最大限の効果を出すようにすることです。注入量が多いといわゆるヒアル顔になってあまり美しくないです。また、座ったまま施術し、一刺しの注入で1分ぐらい注射器を空中に保持してゆっくりと注入します。そうすることで凹凸は極めてできにくいのですが、注射器を保持する時間が長いので腰がめちゃくちゃ痛くなる注入テクニックです(笑)。この治療は当院では定番になっていて、またの機会に学会でも発表できたらと考えています。

料金とリスク
  • 料金(税込):ヒアルロン酸注射 1cc 71,500~115,500円(本症例は1.5cc使用)
  • リスク:わずかな腫れ、内出血、左右差、針穴の一時的な赤み、アレルギー、注入直後の凹凸感(0~7日)

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