下眼瞼脱脂術とヒアルロン酸注入のコンビネーションによる下眼瞼のクマ治療
今回ご紹介させて頂く症例ですが、40代の方で目の下のくまが気になっているとのことで相談を受けました。クマの種類は眼窩脂肪による膨らみグマとその下のくぼみグマが主であると診断しました。このような場合には通常目の裏の結膜(赤いところ)を小切開して眼窩脂肪を取り除くことでまず、膨らみグマが撃退されます。その後、凹みのある所に目元用のヒアルロン酸を注入し、凹みと脂肪を取った後の皮膚のたるみを改善して完成です。このくぼみの治療にはヒアルロン酸注入以外に脂肪注入でも改善します。コンデンスリッチファットという名称で行っているクリニックは多いと思います。ただ、脂肪の採取を行う必要があるので手軽さの点でヒアルロン酸注入をお勧めしています。ヒアルロン酸注入のよいところは、手軽さ以外に、1mlの1/100から1/200の量を指の間隔でコントロールしながらくぼみに注入することができること、(脂肪だともう少しアバウトになります。)目元に注入したヒアルロン酸はかなり長持ちするのでコストパフォーマンスに優れていることです。メーカー説明では1年から1年半となっていますが、注入方法の工夫で2-3年もつことは珍しくなく、この前6年ぶりに来られた患者様はまだ注入する必要がなくびっくりしました。そんなわけで最近では脂肪注入の機会が減ってヒアルロン酸の注入を行うことが多くなっています。ただ、脂肪注入は違うメリットがありますのでまたの機会にご紹介します。
まず、初診時の写真をお見せします。↓
手術直後にはあまり内出血はなかったのですが、2-3日後に眼球の結膜(白目の部分)まで内出血が広がって患者様は少し心配されたとのことでした。ちなみに術直後の写真はこちらです。↓
内出血は本当に個人差が大きく、ほとんど出ない方もいますし、2-5日後に出血斑が出てくることもあり何とも言えないところです。20-30代の方もこの手術を受けられるのですが、若い年代の方が内出血が少ない傾向があるかなといった印象です。そこで、当院では内出血斑がでてもしっかり隠すことのできる医療用のコンシーラーをご用意しています。本当によく隠すことができて人気の商品です。ちなみにこんな感じです↓。
手術の後のヒアルロン酸の注入時期の目安はおよそ1か月です。お急ぎの方は2週間後に注入したり、遠方の方は手術前に注入してすぐ手術をすることも可能です。
この患者様は手術1か月半後に来院されました。ヒアルロン酸注入前の状態です↓。
ヒアルロン酸の注入は片目につき2か所に針で小さな穴をあけてそこから先のとがっていない針を入れていきます。そのため、個人差はありますが、痛みはほとんどありません。次の写真は注入直後のものです↓。
注入直後からかなりきれいなのですが、しばらく時間が経過するとさらに滑らかな仕上がりになります。次の写真は術後3が月、ヒアルロン酸の注入からは1か月半経過した写真です↓。
時間の経過とともに下眼瞼がきれいになっているのが分かると思います。少しずつきれいになっていくので周囲にばれにくいといった利点もあります。実はこの治療は私が開発して専門誌にも紹介された方法です。低侵襲なわりに効果が高く多くの患者様に喜んでいただいています。
最近気づいたことに、下まぶたの脂肪を除去すると上眼瞼の開きがよくなる方がいらっしゃることです。この患者様も写真を術前から並べてみるとよく分かります↓。左右差が小さくなっていますね。ご本人ももうわまぶたの変化に気付かれているようでした。
料金とリスク
- 料金(税込):経結膜下眼瞼脱脂術(眼窩脂肪除去) 275,000円/ヒアルロン酸注射(リデンシティⅡ) 82,500円
- リスク:腫れ、内出血、左右差、脂肪除去直後のくぼみ感、脂肪がわずかに残る可能性、注入直後の凹凸感(0~7日)
7月後半から急に忙しくなり、ブログの更新が遅れてしまいました。毎日チェックしてるよと声をかけてくださることも多いのですが、、、ごめんなさい。
今年は諸事情があり医者になって初めてお盆の週に休みを取って帰省しました。実家は岡山なのですが、中国地方は台風直撃で、15日は山陽本線は全面運休!!になってしまいました。終日全面運休なんてJRさんも大胆です。1か月前に適当に取った帰りの新幹線のチケットは14日の15時半岡山発でした。セーフです(#^.^#)。おかげで15日からバリバリ仕事ができましたが、京都からお越しになる予定だった方はさすがにキャンセルになってしまいました。お会いしたかったのですが残念でした(。´_`。)。