中下顔面のミニフェイスリフトの経過報告
今回ご紹介する患者様は中下顔面のたるみの治療を希望された50代男性になります。今まで切るフェイスリフトや糸リフトを他院で受けられたそうですが、しっかりとした効果を実感したくて当院に相談されました。切ることに抵抗はないということでしたが、仕事がらダウンタイムは最小限にしたいということで中下顔面のミニフェイスリフトを選択されました。当院は従来のフェイスリフトと剥離範囲を最小限にしてダウンタイムを抑えたミニフェイスリフトの2種類を用意しています。たるみがとても強い方や口回りやマリオネットラインが強い方は通常のフェイスリフトがよいかもしれませんが、ほとんどの場合、このミニフェイスリフトと場合によっては脂肪やヒアルロン酸の注入によるボリュームアップで解決すると思います。
まずは術前の写真になります。↓
中下顔面のリフトの場合は耳の前と耳の裏を切開します。そこから4‐5㎝皮膚の下を剥がし、SMASと呼ばれる浅筋膜層を外側に引っ張ったうえで皮膚を斜め上方に引っ張って固定します。当院の工夫としてSMAS温存法というのを行っています。通常SMASは上方に引っ張ってあまったところは切り取ってしまうのですが、当院では切り取らずにそのままさらに上方に縫合します。そうすることで耳の前の頬のくぼみが改善したり、ボリュームが損なわれないので全体的に皮膚にハリが出てより若々しくなります。
手術直後のドレッシングもシンプルです。↓
最小限の腫れになるように丁寧に手術を行っています。これにフェイスバンドを24時間はずっとつけて頂いています。このぐらいであれば女性で髪が長いと傷や腫れを隠すことができます。
術後1週間で抜糸に来院されました。写真は抜糸直後の状態です。↑ この患者様はほんとうに腫れが少ないと思います。
次は1か月後の写真です。↓
腫れが引いてさらにフェイスラインがシャープになっています。耳の前の傷は通常赤みが落ち着くのに3‐6か月かかります。この患者様の場合はといいますと通常より傷の治りは早い印象です。↓
傷に関しては長く形成外科で培った経験を生かし目立たないように常に細心の注意を払って縫合していますが、傷の治り具合も個人差があります。最後に術前と術後1か月の状態の比較写真をお見せします。↓
いい感じですね。当院の手術は上げたい部分だけを選んで手術することができます。隣り合う2部位で選んでいただいたほうがよりリフト効果を大きく出すことができます。例えば上顔面+中顔面や下顔面+ネックリフトなどです。自由に組み合わせることができるのもミニフェイスリフトの利点です。
料金とリスク
- 料金(税込):中顔面+下顔面リフト 715,000円
- リスク:腫れ、内出血、痛み、むくみ、一時的に皮膚の感覚が鈍くなる、一時的なツッパリ感、傷跡が残る、耳の変形
今年もはや2月の中旬になってしまいましたが、1月下旬頃から新型コロナウイルスの件が連日のように報道されていますね。皆さんは何か予防策をしていますか? 自分の場合は外出先から帰ったら手洗い2回とうがい、洗顔をした後、目と鼻腔内も洗うようにしています。大学病院で形成外科医として仕事をしていた時に床ずれに感染した患者様や糖尿病で足の指に菌が感染した患者様をたくさん診察してきましたが、体表面の感染に関しては、洗浄に勝る治療はないということを学びました。また、付着したウイルスを殺すのは容易ではありませんが、物理的に洗い流すのであれば誰でも手軽にできます。ぜひお試しください。